眼・耳・言語の障害の事例

網膜色素変性症 

50代 男性

<病歴>

母親が網膜色素変性症です。子供の頃は、近視でしたが日常生活を送る上で支障はありませんでした。30代頃から見えづらさを感じるようになり、悪化してきたため48歳の時に受診し網膜色素変性症と診断されました。

<障害の状態>

視野狭窄、夜盲のため身のまわりの状況認識が困難です。

<結果>

障害基礎年金 2級(認定日遡及請求)

<サポート内容>

網膜色素変性症は、先天性の病気ですが、症状が現れて初めて受診をした時を初診日       として認定日遡及請求を行い認められました。

弱視

50代 男性

<病歴>

幼少の頃に弱視であることがわかり、視力回復訓練等を受けていました。年齢とともに次第に見えづらさが増し、就労が困難な状態で40歳頃に身体障害者手帳を取得しました。また、ストレスによりうつ病を発症していました。

<障害の状態>

視野障害 1/4視標で10度以内  1/2視標で5度以内  

<結果>

障害厚生年金 1級 

<サポート内容>

20歳前の受診の証明を取得することができず、第三者申立により証明をしました。視覚障害による請求を考えておられましたが、うつ病で精神科を受診されており、その状態を伺うと2級に該当する可能性があると判断し、精神疾患での請求も勧めました。全てをお話いただくことで、最大限メリットのある方法で請求することができました。

両感音性難聴

40代 男性

<病歴>

生後、首の坐りも悪いため受診したところ「脳性小児麻痺」と診断されました。身体面の障害は多少不自由さはあるものの2級に該当する程度ではありませんでした。小学生の時から授業についていくことができず、支援学級に在籍していました。中学卒業後から就労を継続することができていますが、将来を心配して障害年金請求を検討され、ご依頼となりました。感音性難聴については、幼少期には気が付きませんでした。聴力は次第に悪化し30代後半で初めて受診し補聴器を使用するようになりました。

<障害の状態>

両耳の聴力レベル  90デシベル以上

金銭管理や社会的な手続きはできません。コミュニケーションにおいては、ゆっくりとわかりやすい言葉を使って話してもらう等、配慮を必要とします。 

<結果>

障害厚生年金 1級  

<サポート内容>

当初は、知的障害でのご相談でしたが、幼少期からのお話を伺う中で聴力障害も障害  等級に該当する可能性があると判断し、受診を勧めたところ2級相当の聴力レベルでた。知的障害と併合認定され障害厚生年金1級を受給することができました。就労について、障害者雇用であり職場の理解と配慮により継続することができていることを詳しく記載しました。

声紋下腔狭窄症

20代 男性

<病歴>

未熟児で生まれ、人工呼吸管理となり抜管がうまくいかず数回の手術を受けましたが、カニューレを装着することになりました。知的障害もあり小中学校は特別支援学級に在籍し、高校は支援学校に在籍しました。

<障害の状態>

カニューレを装着しているため明瞭に発語することができず、会話による意思疎通には、相手の配慮を必要とします。知的障害においては、複雑な物事や抽象的な事を理解できません。B型作業所で就労しています。 

<結果>

障害基礎年金 1級 (審査請求)

<サポート内容>

ご家族が請求されましたが、不支給という結果だったため、審査請求からのご依頼でした。人工物や補助用具を装着している場合の障害状態は、通常それらを装着しない状態で判断します。カニューレやパイプを装着することにより発声が可能となる場合は、装着しない状態でで審査しますから、装着したままの状態で診断書が記載されないように気を付ける必要があります。また、気管カニューレについては、原則2級に認定するとされています。精神と併合して1級に認定されました。