精神の障害の事例

うつ病

50代 男性

<病歴>

ケガで整形外科を受診していた時に気分の落ち込みを感じ、医師に相談したところ抗うつ薬が処方されました。その後精神科を紹介され受診しました。就労ができない状態です。初診日が10年前とのことで依頼となりました。

<障害の状態>

意欲低下、不眠、焦燥感が認められ、自室から出られない日が多くあり、外出が困難です。                                   

<結果>

障害厚生年金 2級

<サポート内容>

初診が10年前で、整形外科も精神科もカルテが廃棄されていました。ご自宅を探していただいたところ整形外科で抗うつ薬が処方されているお薬の説明書が見つかりました。第三者の申立も添えて、「厚生年金加入中の一定期間内に初診日がある」として請求し認められました。                                 

うつ病

20代 男性

<病歴>

2級の障害基礎年金を受給していましたが、更新で2級不該当となり支給停止されました。状態が良くなっていないのに何故停止されたのかと困惑され、ご依頼となりました。

<障害の状態>

環境の変化に過敏で、支援就労を試みてもうまくいきません。自分の意思を伝えることが大変苦手です。

<結果>

障害基礎年金 2級 支給停止解除

<サポート内容>

更新時の診断書の日常生活の判定及び日常生活能力の程度は、それ以前の診断書と変わりがありませんでした。しかし、就労訓練を受け始めていた時であったため、障害状態が軽減したと判断されたと推測できます。就労訓練は就労につながらずストレスで自閉傾向が悪化していました。また、日常生活の様子や対人関係について詳しく医師に伝えたところ発達障害関連症状もあることがわかりました。                               

双極性障害

50代 男性

<病歴>

20年以上前の海外在住中にうつ病を発症し現地で精神科を受診しています。帰国後も数年おきの転勤のたびに転院しており、初診日の証明が取得できないとのことでご依頼となりました。

<障害の状態>

意欲低下が目立つ状態で他人と交流ができず、殆ど自宅に閉じこもって妻の援助を受けながら生活しています。身辺の清潔保持や金銭管理ができません。

<結果>

障害厚生年金 2級

<サポート内容>

病歴を詳しく伺い、これまで受診した病院をあたってみたところ、数か所目の病院のカルテに海外在住中に発症し病院を受診したことが記載されていました。その記載の日付で初診日を概ね確定することができ、請求することができました。                                 

双極性障害

女性 

<病歴>

病歴が長く、状態が大変悪い時期もあり入退院を繰り替えしていました。

<障害の状態>

安定している期間もありますが、躁とうつの状態を繰り返しています。躁状態になると高価な買物をしたり、些細なことで激昂します。就労不能です。

<結果>

障害厚生年金 2級

<サポート内容>

躁状態の時は活動ができても、過活動となり適切な活動でないこと、状態が落ちつく時があっても持続せず負荷がかかると悪化することを繰り返していることを申立てました。                                 

統合失調症

50代 女性

<病歴>

ご家族が障害年金を請求したが不支給決定でした。日常生活や通常就労ができないことで将来を案じて再度請求をしたいと依頼がありました。

<障害の状態>

幻聴や妄想に左右されることがあります。意欲の減退や感情の平板化などの陰性症状が目立ちます。日常生活はほとんど家族の援助のものと送っており、就労移行支援事業所に通所していますが、休みがちです。

<結果>

障害基礎年金 2級

<サポート内容>

幻聴や妄想の状態や就労状況について、就労支援事業所の方にも伺いました。就労については、仕事内容や休憩を取りながらの作業であり多くの配慮と援助があることを申立ました。                                 

統合失調症

30代 女性

<病歴>

就職後、ストレスから不眠等の症状が現れ体調を崩して退職をしました。自宅療養中、次第に幻聴幻覚が顕著になってきました。

<障害の状態>

慢性的な幻聴妄想状態があります。病識に乏しく規則的な服薬ができず、悪化し入退院を繰り返しています。

<結果>

認定日 障害厚生年金 3級

事後  障害厚生年金 2級

<サポート内容>

精神科を受診する前に内科を受診していたことが診断書に記載されていました。受診状況等証明書を取得したところ因果関係はないとして精神科を受診した日が初診日とされました。認定日の頃は症状は軽かったものの、請求時点では悪化していたため2級に増額改定されました。                                 

てんかん

20代 男性

<病歴>

一瞬の意識消失が毎日起こるようになり受診したところ脳波異常が確認されました。その後、意識消失し転倒する発作が起こるようになりました。

<障害の状態>

意識消失し転倒する発作が、月に1度程度起こります。痙攣のため、発作後は全身の痛みや頭痛のため活動ができません。てんかん薬の調整を行ってもコントロールに至らない難治性のてんかんです。救急搬送されることも度々あり、突然起こる発作のため日常生活活動は大変制限されています。

<結果>

障害基礎年金 2級

<サポート内容>

てんかんの認定は、「発作の重症度と頻度」と「発作が起こっていない時の日常生活の制限の程度」を総合的に判断して行われます。発作が起こっていない時は、なんの支障もないと判断されやすく受給が難しいです。発作が起こると身辺の安全保持や危機対応ができないため、危険回避のため日常生活活動は制限され、ご家族などの見守りを常に必要とします。日常生活活動や社会生活における制約や不利益について認定に反映されるよう詳しい状況を伝えることが大切です。                             

若年性アルツハイマー

60代 女性

<病歴>

最初は、文字が読みづらくなり眼科を受診しました。総合病院を紹介され検査を受けましたが眼には異常がなく、何度受診しても原因がわかりませんでした。次第に自宅で物を見つけられないことが増え、非定型型の若年性認知症と判明しました。

<障害の状態>

視覚認知機能が著しく低下しているため、文字を読むことが困難です。戸外では信号を見落としたり、ドアノブを見つけることができません。階段の昇降も大変危険な状態です。

<結果>

障害基礎年金 2級

<サポート内容>

「見えない」という訴えでしたが、見えていますが識別がつかないという状態のため、視野や視力検査では障害の状態が適切に現われません。近時記憶障害は軽度でしたが、視覚認知機能が低下していることにより、日常生活に支障があるとして精神の診断書で対応しました。